Squareで「交通系IC決済は使えるのだろうか?」、「Suica導入時の費用や手数料はいくらなのか?」とお考えではありませんか?
- Squareは交通系ICカード決済にも対応。
- SuicaやPASMOなど9種類の交通系ICに対応。
- 決済手数料も一律3.25%と分かりやすい設定。
Take結論から言うと、Squareは交通系IC決済に対応していて、専用の決済端末を用意するだけで簡単に導入できます。
後払い式のPiTaPaには対応していませんが、SuicaやPASMOといった9種類の交通系ICに対応しています。
この記事では、Squareで交通系IC決済導入に必要な初期費用や決済手数料、申し込みから審査、利用開始まで分かりやすく解説します。
Squareは交通系IC決済に対応している


Square(スクエア)では、SuicaやPASMOをはじめとする交通系ICカードによる決済に対応しています。
SuicaやPASMOなど9種類の交通系ICに対応
Squareでは、日本全国で利用されている主要な9つの交通系ICカードに対応しています。



通勤や通学で日常的に利用されるこれらのカードで支払いができるため、お客様にとっての利便性は非常に高いと言えるでしょう。
対応している交通系ICカードは以下の通りです。
| ブランド名 | 主な発行エリア |
|---|---|
| Suica | JR東日本エリア |
| PASMO | 首都圏の私鉄・バス事業者 |
| Kitaca | JR北海道エリア |
| TOICA | JR東海エリア |
| manaca | 名古屋エリアの交通事業者 |
| ICOCA | JR西日本エリア |
| SUGOCA | JR九州エリア |
| nimoca | 福岡エリアの交通事業者 |
| はやかけん | 福岡市交通局 |
なお、交通系ICカードによる1回あたりの決済上限額は20,000円です。



2026年秋以降、Suicaは上限額が最大30万円まで引き上げられる予定なので、高額商品でも対応が可能になります。
これを超える金額の会計には利用できないため、高額商品を扱う店舗では、クレジットカード決済など他の決済方法と併用することをおすすめします。
交通系IC決済の利用に必要なSquareの決済端末
Squareで交通系IC決済を受け付けるには、NFC(近距離無線通信)に対応した専用決済端末が必要です。
Squareでは、事業規模や店舗のスタイルに合わせて選べる、以下の端末が交通系IC決済に対応しています。
Squareリーダー


スマートフォンやタブレットとBluetoothで接続して使用する、手のひらサイズのコンパクトな決済端末です。
小規模な店舗や移動販売、イベント出店など、場所を選ばずにキャッシュレス決済を導入したい場合に最適です。
Squareハンディ


決済機能、POSレジ、スキャナーが一体となった、持ち運び可能な決済端末です。
飲食店でのテーブル会計や、屋外イベントなどでもスムーズに決済業務を行えます。
Squareターミナル


レシートプリンターを内蔵した、据え置き・持ち運び両対応のオールインワン決済端末です。
暗証番号の入力も画面上で行え、単体で決済が完結するため、カウンターをすっきりとさせたい店舗に適しています。
Squareスタンド


手持ちのiPadと組み合わせることで、高機能なPOSレジとして利用できるスタンド型の端末です。
スタイリッシュなデザインで、店舗の雰囲気を損ないません。
Squareレジスター


事業者側と顧客側の2画面を備えた、本格的な一体型POSレジシステムです。
注文から決済までをシームレスに行うことができ、大規模な店舗や複数スタッフでの運用に力を発揮します。
Squareで交通系IC決済を導入する費用と手数料


Squareの魅力は、なんといってもシンプルで分かりやすい料金体系にあります。
初期費用は決済端末の代金のみ
Squareでは、アカウントの作成や加盟店登録に費用は一切かかりません。



交通系IC決済を始めるために必要な初期費用は、専用の決済端末の購入代金のみです。
| 端末名 | 本体価格(税込) | 特徴 |
|---|---|---|
| Squareリーダー | 4,980円 | スマホやタブレットとBluetooth接続して利用する最小・最軽量モデル。 |
| Squareハンディ | 44,980円 | 決済機能、POSレジ、スキャナー一体型で、持ち運び可能な決済端末。 |
| Squareターミナル | 39,980円 | 決済機能、POSレジ、レシートプリンターが一体となった端末。 持ち運びも可能。 |
| Squareスタンド | 29,980円 | iPadと組み合わせて使うスタイリッシュな据え置き型。 iPadを回転させお客様に画面を見せられます。 |
| Squareレジスター | 84,980円 | 事業者用とお客様用の2画面ディスプレイを搭載した本格的なPOSレジ。 |
交通系ICカード決済対応の端末は複数あり、お店の規模や使い方に合わせて最適な一台を選ぶことができます。
交通系IC決済の手数料は一律
Squareで交通系ICカードによる決済を受け付けた場合、決済手数料は一律の料率が適用されます。
| 決済方法 | 決済手数料率 |
|---|---|
| 交通系ICカード (Suica, PASMOなど) | 3.25% |
| 電子マネー (iD, QUICPay) | 3.25% |
| QRコード決済 (PayPayなど) | 3.25% |
| クレジットカード (Visa, Mastercardなど) | 3.25% ※条件により料率が異なる場合があります |
この手数料は、iDやQUICPayといった他の主要な電子マネーとも共通のため、事業者は決済方法ごとに異なる手数料率を覚える必要がなく、経費計算が非常にシンプルになります。
月額固定費や振込手数料は無料
Squareの大きなメリットとして、月額固定費が一切かからない点が挙げられます。
Squareアカウントの維持費やPOSレジアプリの基本機能の利用料も無料なので、売上がない月でもコストは発生しません。
そのため、個人事業主や小規模な店舗でも安心して導入することができます。



さらに、売上金の振込手数料も無料です。
三井住友銀行またはみずほ銀行の口座を登録すれば最短翌営業日に、その他の金融機関でも週に一度、自動で売上金が振り込まれ、その際の手数料はかかりません。
決済の取消や払い戻しに関する手数料も不要で、決済手数料以外に隠れた費用が発生しない料金体系です。
Square交通系IC決済の導入方法と使い方


Squareで交通系ICカード決済を始めるための申し込みから、実際の使い方まで詳しく解説します。
申し込みから審査、利用開始までの流れ
交通系IC決済の利用には、クレジットカード決済の審査とは別に、電子マネー決済の追加申し込みが必要です。
申し込みはSquareの管理画面から簡単に行うことができます。
Squareデータにログインし、[アカウントと設定]>[加盟店さまの事業]>[店舗]の順に選択します。
交通系IC決済を有効にしたい店舗を選び、[支払方法]のセクションにある[カード決済/電子マネー]から申し込み手続きを行います。
SuicaやPASMOなどの交通系ICカードに加えて、iD、QUICPayも同時に申請されます。
申し込み後、各電子マネーブランドによる審査が行われます。



審査期間の目安は通常4日から9日程度です。
審査状況はSquareデータの管理画面でいつでも確認でき、ブランドごとに利用が承認されるとメールで通知が届きます。
審査に通過し、利用可能の通知が届けば、お使いのSquare決済端末で交通系ICカードの取り扱いを開始できます。
なお、交通系ICカードを含む電子マネーの申し込みには、JCBカードの利用申し込みが必須となります。
ただ、JCBの審査結果にかかわらず、交通系ICカードとiDの決済は利用可能ですのでご安心ください。
交通系ICカードでの決済手順を3ステップで解説
Square POSレジアプリを使った交通系ICカードでの決済は、わずか3ステップで完了します。
スピーディーな会計でお客様をお待たせしません。
Square POSレジアプリで商品を選択するか、会計金額を直接入力し、「お会計」をタップします。
支払い方法の選択画面で「電子マネー」を選びます。
決済端末の非接触対応リーダーの画面が光ったら、お客様に交通系ICカードや、カードが登録されたスマートフォンなどをかざしていただきます。
「ピッ」という決済音が鳴り、「お支払いが承認されました」と表示されたら決済完了です。
その後、レシートの発行などを選択する画面が表示されます。
売上金の入金サイクルについて
交通系ICカードで決済された売上金は、他の決済方法の売上と合算され、銀行口座へ振り込まれます。
また、振込手数料は無料です。
入金サイクルは、登録している金融機関によって異なります。
| 登録金融機関 | 入金サイクル | 締め時間 |
|---|---|---|
| 三井住友銀行 みずほ銀行 | 決済日の翌営業日 | 0:00~23:59 |
| 上記以外の金融機関 | 毎週金曜日 | 木曜0:00~翌週水曜23:59 |



例えば、三井住友銀行またはみずほ銀行の場合、月曜日の売上は火曜日に、金曜日から日曜日の売上はまとめて翌月曜日に入金されます。
スピーディーな入金サイクルにより、キャッシュフローの安定化に繋がります。
Squareで交通系IC決済を導入するメリットと注意点


Squareで交通系ICカード決済を導入する際、事前に把握しておくべき注意点も存在します。
【メリット1】 集客と顧客満足度の向上
SuicaやPASMOといった交通系ICカードは、通勤や通学などで日常的に利用している顧客が多く、これらの決済手段に対応することで、新たな顧客層の獲得が期待できます。



特に駅の近くや商業施設内の店舗では、交通系ICカードが使えることが来店のきっかけになることも少なくありません。
支払いがスピーディーに完了するため、顧客のレジでの待ち時間を短縮し、快適な購買体験を提供できることから、顧客満足度の向上にも繋がります。
【メリット2】 レジ業務の効率化と会計ミスの防止
交通系IC決済は、専用端末にカードやスマートフォンをかざすだけで支払いが完了するため、会計にかかる時間を大幅に短縮できます。



現金の受け渡しや釣銭の計算が不要になることで、金額の数え間違いや釣銭の渡し間違いといった人為的なミスを防ぐ効果があります。
これにより、レジ締め作業の負担が軽減され、スタッフは接客など他の重要な業務により多くの時間を割くことができるようになります。
【メリット3】 導入ハードルの低さと明朗な料金体系
Squareは、交通系IC決済を導入するにあたって、月額固定費や振込手数料が無料です。
必要な費用は決済端末の購入代金と、決済ごとにかかる手数料のみというシンプルな料金体系のため、個人事業主や小規模な店舗でもコストを抑えて気軽に導入できます。
この導入ハードルの低さは、キャッシュレス化を進めたい事業者にとって大きなメリットと言えるでしょう。
【注意点】オートチャージや残高確認はできない
多くのメリットがある一方で、交通系IC決済には特有の注意点があります。
導入後にスムーズな運用ができるよう、以下の点を事前に確認しておきましょう。
決済上限金額について
交通系ICカードでの決済は、1回あたり20,000円が上限となっています。
そのため、客単価が20,000円を超える商品を扱う宝飾店や高価格帯のアパレル店などでは、利用シーンが限られる可能性があります。



ただ、今後Suicaは上限額が最大30万円まで引き上げられる予定なので、高額商品でも対応が可能になります。
残高不足時の対応
会計時にお客様のICカードのチャージ残高が不足している場合、決済エラーとなり支払いが完了しません。
Squareの決済端末ではその場で残高をチャージする機能はないため、お客様には現金やクレジットカードなど、別の決済方法で支払っていただくようお願いする必要があります。
オートチャージは利用不可
駅の自動改札などで利用できるオートチャージ機能は、店舗での支払いでは適用されません。
お客様が事前にチャージした金額の範囲内でのみ決済が可能となります。
一部非対応のカードと払い戻しについて
全国の主要な交通系ICカードに対応していますが、後払い方式の「PiTaPa」は利用できません。
また、交通系ICカードで決済した取引の払い戻しは、原則として現金での対応となり、決済手数料は返金されない点にも注意が必要です。
まとめ(Squareは9種類の交通系IC決済に対応している)
Squareの交通系IC決済について、費用や使い方、導入のメリットを解説しました。
- Squareは交通系ICカード決済にも対応。
- SuicaやPASMOなど9種類の交通系ICに対応。
- 決済手数料も一律3.25%と分かりやすい設定。



結論として、SquareではSuicaやPASMOをはじめとする9種類の交通系ICカード決済を、簡単な手続きと低コストで導入できます。
初期費用は決済端末の代金のみで、月額固定費はかかりません。
また、決済手数料は3.25%と一律で、明朗な料金体系が魅力です。
売上金は最短翌営業日に入金されるため、キャッシュフローの改善にも貢献します。
Squareは交通系IC決済を手軽に始めたい個人事業主や小規模店舗にとって最適な決済サービスの1つです。
多様化する決済ニーズに対応し、機会損失を防ぐためにも、ぜひSquareの導入を検討してみましょう。

