Squareターミナルは、「店舗にWi-Fiがないけど使えるのか?」、「移動販売で利用したいけど、どうネットに繋げばいいのか?」といった疑問をお持ちではありませんか?
- SquareターミナルはWi-Fiや有線で接続。
- ポケットWi-Fiやテザリングでも接続可能。
- 店内持ち運ぶならWi-Fi接続がおすすめ。
- レジで固定するなら有線LANがおすすめ。
Take結論からお伝えすると、SquareターミナルはWi-Fiまたは有線LANでのインターネット接続が必須です。
また、スマートフォンやタブレットのように、SIMカードを直接挿入して使うことはできません。
しかし、モバイルWi-Fiルーターやテザリング機能を活用すれば、どこでもキャッシュレス決済が可能です。
この記事では、Squareターミナルの基本的な接続方法から、シーン別のネット環境構築方法まで解説します。
Squareターミナルはインターネット接続が必須


Squareターミナルの機能を最大限に活用するためには、原則としてインターネットへの常時接続が不可欠です。
Wi-Fiまたは有線LANで接続する
Squareターミナルのインターネット接続方法は、主に「Wi-Fi(無線LAN)」と「有線LAN」の2種類です。
それぞれに特徴があるため、店舗の環境や運用スタイルに合わせて最適な方法を選択しましょう。
| 接続方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 有線LAN | 通信が非常に安定している 高速通信が可能 導入が手軽で設定も比較的簡単 | 別売りの専用ハブが必要 配線が複雑になりやすい 持ち運びができない |
| Wi-Fi | 配線が不要でレジ周りがすっきり 店内で自由に持ち運べる | 通信が不安定になる可能性がある |
電波状況や電子機器の影響といったデメリットはありますが、基本的にWi-Fi接続で問題はありません。



Wi-Fiなら店舗だけでなく、電波が届く範囲で利用できるので、外に持ち出しても使えます。
有線LANの場合、Squareターミナル本体に直接LANケーブルを挿すポートがないため、専用「ハブ」を別途購入する必要があります。
このハブを利用することで、インターネット接続だけでなく、キャッシュドロワーやバーコードスキャナーといった周辺機器の接続も可能になります。
SIMカードを直接挿すことはできない
Squareターミナル本体に直接SIMカードを挿入してモバイルデータ通信(4G/5Gなど)を行うことはできません。



SIMカードスロットがないため、Squareターミナル単体で携帯電話会社の回線に接続できないんです。
そのため、店舗に固定のインターネット回線がない場合や、屋外のイベントなどで利用したい場合は、別途インターネット環境を用意する必要があります。
具体的な方法としては、スマートフォンの「テザリング機能」を利用したり、「モバイルWi-Fiルーター」を契約したりといった代替手段を検討することになります。
【状況別】Squareターミナルの最適なネット接続方法


Squareターミナルは、利用する場所や状況に応じて最適なインターネット接続方法が異なります。
固定店舗で利用する場合
実店舗のように特定の場所で継続的に利用する場合は、通信の安定性が最も重要になります。
お客様を待たせることなく、確実な決済を提供するための接続方法を選びましょう。
安定性を重視するなら有線LAN接続がおすすめ
通信の安定性を最優先するなら、有線LANでの接続が最もおすすめです。





Wi-Fiのように電波干渉を受けたり、通信が不安定になったりするリスクが極めて低く、高額な決済や混雑時でも安心して利用できます。
接続には、別売りの「Squareターミナル専用ハブ」とLANケーブルが必要になりますが、一度設定すれば常に安定した高速通信が可能です。
レジカウンターなど、決まった場所でターミナルを使用する店舗に最適な方法です。
手軽さを求めるならWi-Fi接続
配線をシンプルにしたい場合や、店内のテーブル席など、レジカウンター以外の場所でも決済を行いたい場合は、Wi-Fi接続が便利です。





ケーブル不要なため、自由にターミナルを持ち運んでお客様の元へ移動し、その場で決済を完了させられます。
ただ、通信の安定性はWi-Fiルーターの性能や設置場所、店内の障害物などに影響されるため、業務で利用できる安定したWi-Fi環境を整えることが重要です。
移動販売やイベントで利用する場合
キッチンカーでの移動販売や、屋外の催事・イベント出店など、固定のインターネット回線がない場所では、持ち運び可能な通信手段が必要不可欠です。
モバイルWi-Fiルーターの活用
移動先での利用で、最も安定した通信環境を構築できるのがモバイルWi-Fiルーターです。


スマートフォンのバッテリーや通信量を気にすることなく、Squareターミナルをインターネットに接続できます。



複数のデバイスを同時に接続できるため、ターミナル以外にタブレットやPCを使う場合にも便利です。
ただ、契約プランによってデータ通信量に上限があるため、イベント期間中の使用量には注意が必要です。
スマートフォンのテザリング機能で代用
手持ちのスマートフォンを使ってSquareターミナルをインターネットに接続する方法がテザリングです。


新たに機器を契約・購入する必要がなく、最も手軽に利用開始できるのが大きなメリットです。
モバイルWi-Fiルーターを忘れた際の予備手段としても役立ちます。
一方で、スマートフォンのバッテリー消費が激しくなる、データ通信量を消費するといったデメリットもあります。



また、スマートフォンの機種や契約キャリアによってはテザリングが有料オプションの場合があるため、事前の確認が必要です。
あくまで一時的な利用や、決済頻度が比較的少ない場合に適した方法と言えるでしょう。
Squareターミナルはオフラインモードで決済可能


Squareターミナルは、インターネット接続がなくても、一部の決済を受け付けることが可能です。



それを可能にするのが「オフラインモード」という機能です。
通信障害発生時や、移動販売先で電波が不安定な場合でも、販売機会を逃しません。
オフラインモードの仕組みと利用条件
オフラインモードは、インターネット接続できない状況でクレジットカード決済を受け付けた際、決済情報を一時的にSquareターミナル本体に安全に保存する機能です。
端末が再びインターネット接続された時点で、保存情報が自動的にアップロードされ、決済処理が完了します。
オフラインモードを利用するための条件
この機能を利用するためには、いくつかの条件があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| データ アップロード期限 | オフラインモードで受け付けた決済データは、24時間以内にインターネットに接続してアップロードする必要があります。 期限を過ぎると決済は自動的に無効となり、売上金は入金されません。 |
| 対応する決済方法 | オフラインモードで利用できるのは、クレジットカードの磁気ストライプをスワイプする方法のみです。 ICチップの挿入やタッチ決済、PayPayなどのQRコード決済は利用できません。 |
| 利用前の設定 | Square POSレジアプリで、事前にオフラインモードを有効にしておく必要があります。 取引の上限額を設定することも可能です。 |



オフラインモードの利用には、事前にSquare POSレジアプリの設定画面から機能を有効にしておく必要があります。
いざという時に慌てないためにも、あらかじめ設定を確認しておきましょう。
オフラインモードを設定する手順
オフラインモードを設定する手順は、以下のとおりです。
オフラインモードの設定手順
- Squareのアプリまたは端末で「その他」 をタップします。
- メニューオプションの中から「設定」をタップします。
- 「お会計」 > 「オフラインモード」の順でタップします。
- 「オフライン決済を許可」 をオンに切り替えます。


- オフラインで受け付けるカード決済の取引限度額を設定します。
通信障害などトラブルに備え、オフラインモードを有効にしておくと安心です。
オフラインモード利用時のリスクと注意点
オフラインモードは非常に便利な機能ですが、加盟店が負うべきリスクも伴います。
通常のオンライン決済とは異なり、その場ですぐにカードの有効性を確認できないためです。



例えば、利用されたカードが有効期限切れ、利用限度額の超過、あるいは盗難カードだった場合でも、オフラインでは検知できません。
このように決済が完了しなかった場合、その売上は回収できず、損失は加盟店の負担となります。
Squareはこれらの問題に対して一切の責任を負わないため、利用は自己責任となります。
その他にも、以下のような注意点があります。
- キャンセル・返金不可: オフラインモードで受け付けた決済は、データがアップロードされ処理が完了するまで、キャンセルや返金の手続きができません。
- アプリの操作制限: オフライン決済のデータが端末内に保存されている間は、Square POSレジアプリからログアウトしたり、アプリを削除すると、保存されている決済データが消失する恐れがあります。
- カードの目視確認: リスクを少しでも減らすため、決済時にはカードの名義や有効期限を目で見てしっかりと確認することが推奨されています。
オフラインモードは、通信障害時などの緊急的な手段と捉え、リスクを理解した上で利用しましょう。
SquareターミナルのWi-Fi接続トラブルシューティング


SquareターミナルのWi-Fi接続トラブルシューティングについて、詳しく解説していきます。
Wi-Fiに接続できない場合のチェックリスト
SquareターミナルがWi-Fiに全く接続できない場合、慌てずに以下の項目を一つずつ確認してみてください。
| 確認項目 | 対処法・チェックポイント |
|---|---|
| Squareターミナルの再起動 | 最も基本的で効果的な対処法です。 電源ボタンを長押しし、画面に表示される「再起動」をタップします。一時的なソフトウェアの不具合が解消されることがあります。 |
| Wi-Fiルーターの再起動 | ターミナルだけでなく、Wi-Fiルーター本体の電源を一度切り、数分待ってから再度電源を入れます。 ルーターの一時的な不具合が原因であることも多いです。 |
| Wi-Fiパスワードの確認 | パスワードの入力ミスが原因かもしれません。 大文字・小文字、数字、記号が正しく入力されているか再確認してください。 一度ネットワーク設定を削除し、再設定するのも有効です。 |
| ソフトウェアのバージョン | Squareターミナルのソフトウェアが最新の状態であるか確認します。 古いバージョンのままだと、接続に問題が生じることがあります。 アップデートは [設定] > [ハードウェア] > [一般] > [Square ターミナルについて] から確認できます。 |
| 他のデバイスでの接続確認 | お持ちのスマートフォンやパソコンが、同じWi-Fiネットワークに問題なく接続できるか確認します。 他のデバイスも接続できない場合は、Wi-Fiルーターやインターネット回線自体に問題がある可能性が高いです。 |
| ネットワーク要件の確認 | Squareターミナルは、カフェや空港などで提供される、利用規約への同意が必要な「キャプティブポータルネットワーク」には接続できません。 ご利用のWi-Fiがこれに該当しないか確認してください。 |



多くの場合、基本的な設定の見直しや簡単な操作で解決します。
特に、営業時間外にトラブルシューティングを行うことで、お客様への影響を最小限に抑えることができます。
接続が不安定な場合の改善策
決済中に通信が切れたり、動作が遅くなったりと不安定な場合の改善策を紹介します。
店舗の環境を見直すことで、接続の安定性が大きく向上することがあります。
Wi-Fiルーターの設置場所を見直す
Wi-Fiの電波は、物理的な障害物や他の電子機器からの電波干渉に影響を受けます。



ルーターとSquareターミナルの間に壁や棚、大きな障害物などがないか確認しましょう。
また、電子レンジなどは、Wi-Fiと同じ2.4GHz帯の電波を使用するため、干渉の原因となります。
これらの機器からルーターを離して設置することで、電波状況が改善されることがあります。
Wi-Fiの周波数帯を変更する
Wi-Fiには主に「2.4GHz」と「5GHz」の2つの周波数帯があります。
それぞれの特徴は以下の通りです。
- 2.4GHz: 障害物に強く、電波が遠くまで届きやすいですが、多くの電子機器で利用されているため混雑しやすく、通信速度が遅くなることがあります。
- 5GHz: 他の電波との干渉が少なく、高速で安定した通信が可能ですが、障害物に弱く、電波の届く範囲が比較的狭いという特徴があります。



もし現在2.4GHz帯で接続が不安定な場合は、5GHz帯に切り替えてみることで改善する可能性があります。
逆に、5GHz帯で接続が途切れる場合は、2.4GHz帯を試してみてください。
有線LAN接続を検討する
どうしてもWi-Fi接続が安定しない環境では、有線LANでの接続が最も確実で安定した方法です。
このハブを介してLANケーブルを接続することで、Wi-Fi環境に左右されない安定した通信を実現できます。
まとめ(SquareターミナルはWi-Fiや有線LAN環境が必要)
Squareターミナルのインターネット接続、特にWi-Fiの必要性や接続方法について詳しく解説しました。
- SquareターミナルはWi-Fiや有線で接続。
- ポケットWi-Fiやテザリングでも接続可能。
- 店内持ち運ぶならWi-Fi接続がおすすめ。
- レジで固定するなら有線LANがおすすめ。



結論として、Squareターミナルで決済を行うためには、Wi-Fiまたは有線LANケーブルによるインターネット接続が必須です。
SIMカードを直接挿入して単体でモバイルデータ通信を行うことはできません。
固定店舗であれば、最も通信が安定する有線LAN接続が推奨されますが、配線のシンプルさを重視する場合はWi-Fi接続が便利です。
一方、移動販売や屋外イベントで利用する際は、モバイルWi-Fiルーターやスマートフォンのテザリング機能を用意する必要があります。
店舗にとって最適な接続方法を選択し、Squareターミナルでキャッシュレス決済を始めましょう。

