Airレジ(エアレジ)は、iPad(iPhone)だけでなく、パソコンでも操作ができます。
そこで、Airレジは「パソコンでも会計することができるのか?」、「パソコンだと何ができて何ができないのか?」と気になるところですよね。
- Airレジはパソコンで会計処理できない。
- 会計処理は専用のアプリでしかできない。
- パソコンのバックオフィス機能は管理用。
- 売上分析や商品・顧客管理ならできる。

結論から言うと、Airレジの会計機能はパソコンでは利用できず、iPadかiPhoneが必須です。
パソコンでは、あくまで専用アプリを使うためのサポート役として使う仕様になっています。
特に、バックオフィス機能が詳細な売上分析ができるので、売れ筋商品などを把握できます。
この記事では、パソコンで利用できる管理機能「バックオフィス」で何ができるのかを解説します。


Airレジの会計機能はパソコンで使えない


Airレジをパソコンの大きな画面で操作し、会計業務を行いたいと考えている方は少なくないでしょう。
しかし、AirレジのPOSレジ機能、つまりお客様のお会計操作をパソコンで行うことはできません。
Airレジの会計操作はiPadまたはiPhone専用
Airレジの会計機能は、iPadまたはiPhoneにインストールする専用POSレジアプリを通じて提供されています。



会計処理、伝票作成、レシートや領収書の発行といった操作は、すべてこのアプリ上で行うように設計されています。
また、レシートプリンターやキャッシュドロアといった周辺機器との連携も、iPadまたはiPhoneのアプリを介して行われるため、パソコンから直接これらの機器を制御することはできません。
このように、店舗のレジとして機能する部分はiOS/iPadOS端末に限定されているのが現状です。
パソコンで利用できるのは管理機能「バックオフィス」のみ
一方で、パソコンからはWebブラウザを通じて「バックオフィス」と呼ばれる管理機能の利用が可能です。
バックオフィスは、日々の売上データの詳細な分析、商品マスタの一括登録や編集、顧客情報の管理といった、店舗の裏側を支える業務に特化した機能を提供します。



店舗での接客や会計といった操作はiPad/iPhone、売上データの集計や分析、各種設定はパソコン、という明確な役割分担がされています。
iPad/iPhoneアプリとパソコンのバックオフィスで利用できる機能の違いを、以下の表にまとめました。
機能 | iPad/iPhone (POSレジアプリ) | パソコン (バックオフィス) |
---|---|---|
会計処理・ レジ締め | (メイン機能) | |
レシート・ 領収書発行 | ||
売上データの 詳細分析 | (簡易的な確認) | (グラフ | 表示やCSV出力が可能)
商品情報の 一括登録・編集 | (個別登録・編集) | (CSV | での一括操作に対応)
顧客情報の 管理・編集 | ||
関連サービスとの 連携状況確認 |
このように、パソコンのバックオフィス機能は店舗運営の効率化に大きく貢献します。
ですが、それ自体がレジの代わりになるものではないことを理解しておく必要があります。


Airレジをパソコンで使う方法とできること一覧


Airレジは、パソコンのブラウザから管理機能である「バックオフィス」を利用できます。
バックオフィスは、店舗の売上管理や分析、商品登録、顧客管理など、日々の店舗運営に不可欠な機能を提供します。
売上データや点検レシートの確認
パソコンのバックオフィスでは、店舗の売上データをリアルタイムで、かつ詳細に確認できます。
日別、月別、年度別といった期間での絞り込みはもちろん、商品別や担当者別の売上分析も可能です。
- 期間別分析: 時間帯別、日別、月別、年別などで売上や客数の推移を確認できます。
- 商品別分析: どの商品がいつ、どれだけ売れているのかを把握し、売れ筋や死に筋商品を特定できます。
- 担当者別分析: スタッフごとの売上実績を確認し、評価や指導に役立てることができます。
これにより、売れ筋商品や時間帯別の売上傾向を把握し、経営戦略の立案に役立てることができます。



さらに、Airメイトと連携すれば、より高度な売上分析も行えるようになります。
また、日々の締め作業である「点検・精算」の履歴もパソコンから確認できます。
過去の点検レシートをいつでも閲覧できるため、売上金の過不足チェックや日報作成がスムーズになります。
これらの売上データはCSV形式でダウンロードも可能で、Excelなどで独自の資料を作成する際に便利です。
商品情報の登録・編集
商品の新規登録や価格変更、在庫数の調整といった商品管理も、パソコンのバックオフィスから行えます。
特に、取り扱い商品が多い店舗の場合、パソコンのキーボードを使ってスピーディーに文字入力ができるため、作業効率が大幅に向上します。



さらに、CSVファイルを利用した商品情報の一括登録・編集機能は、パソコンならではの大きなメリットです。
専用テンプレートに商品情報を入力してアップロードすれば、何百という数の商品を一度に登録できます。
項目 | 説明 |
---|---|
商品名 | 商品の名称を登録します。 |
カテゴリー | 商品を分類するカテゴリーを設定します。 カテゴリーごとに色分けも可能です。 |
価格 (税抜/税込) | 商品の販売価格と税設定 (標準税率、軽減税率、非課税など)を行います。 |
商品画像 | 注文画面に表示する商品画像を登録できます。 |
在庫数 | 在庫管理機能を利用している場合、 商品の在庫数を登録・編集します。 |
バリエーション | サイズや色など、1つの商品に 複数のバリエーションを設定できます。 |
これにより、新規開店時の商品登録や、大規模な価格改定の際にかかる手間を大幅に削減できます。
顧客情報の管理
Airレジでは顧客情報の管理も可能です。
お客様の名前や連絡先といった基本情報に加え、アレルギーの有無や購入履歴などをメモとして記録できます。
- 氏名、お客様番号
- 生年月日、性別
- 電話番号、メールアドレス
- 住所
- お客様メモ(2000文字まで自由に記載可能)
- 購入履歴
パソコンのバックオフィスを使えば、これらの顧客情報を効率的に登録・編集できます。



会計時に顧客情報を紐づけることで、お客様ごとの来店日や会計履歴を自動で蓄積できます。
これにより、「どのお客様がいつ、何を購入したか」を簡単に把握でき、よりパーソナルな接客やリピーター育成施策に繋げることが可能です。
また、商品情報と同様に、顧客情報もCSVファイルでの一括登録に対応しています。
Airペイなど関連サービスとの連携状況の確認
Airレジは、同じリクルートが提供するAirシリーズのサービスと連携することで、さらに便利に活用できます。
パソコンのバックオフィスでは、これらの関連サービスとの連携設定や利用状況を確認できます。



例えば、「Airペイ」と連携すれば、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済に対応でき、金額の二度打ちが不要になります。
その他にも、行列管理アプリの「Airウェイト」や、シフト管理サービスの「Airシフト」など、店舗運営をサポートする多彩なサービスとの連携が可能です。
サービス名 | 概要 |
---|---|
Airペイ | クレジットカード・電子マネー・QRコード決済に対応したキャッシュレス決済サービス。 |
Airウェイト | iPadやiPhoneで受付・発券を行い、順番待ちの行列を解消する受付管理アプリ。 |
Airシフト | スタッフのシフト作成、管理、共有が簡単に行えるシフト管理サービス。 |
Airメイト | 売上分析や在庫管理をさらに高度に行える経営アシスタントサービス。無料で利用可能。 |
レストランボード | 飲食店の予約管理、顧客管理、集客をサポートする予約台帳アプリ。 |
パソコンの管理画面から、これらのサービスが正しく連携されているか確認したり、設定変更したりできます。


パソコンでAirレジの会計データを扱う具体的な方法


Airレジの会計操作はiPadまたはiPhoneで行うため、パソコンで直接会計処理はできません。
しかし、パソコンの管理機能「バックオフィス」で、日々の売上データを会計業務に活用することが可能です。
おすすめは会計ソフトとの連携
最も効率的で間違いの少ない方法が、クラウド会計ソフトとの連携です。



Airレジは、クラウド会計ソフトと連携する機能を備えており、一度設定すれば、毎日の売上データが自動で会計ソフトに取り込まれます。
これにより、手入力の手間が省け、入力ミスを防ぐことができます。
日々の経理業務を大幅に自動化し、確定申告の準備もスムーズに進められる点が大きなメリットです。
freee会計と連携して確定申告まで自動化
「freee会計」とAirレジを連携させると、営業終了後のレジ締めを行うだけで、その日の売上データが自動でfreee会計に登録されます。
現金売上はもちろん、Airペイを利用している場合はクレジットカードや電子マネーの売上、さらには決済手数料まで自動で仕訳されるため、経理の知識に自信がない方でも安心です。



この自動化により、日々の記帳作業から解放され、確定申告に必要な書類作成まで一気通貫で効率化できます。
個人事業主や小規模な店舗で、経理業務に時間をかけたくない方に特におすすめの方法です。
マネーフォワード クラウド会計と連携して経理を効率化
「マネーフォワード クラウド会計」もAirレジとの連携に対応しており、同様に日々の売上データが自動で取り込まれ、仕訳も自動で提案されます。



この連携により、手入力の作業が不要になり、二重入力や転記ミスといったヒューマンエラーを防ぐことができます。
マネーフォワード クラウド会計は、銀行口座やクレジットカードとの連携機能も充実しており、売上だけでなく経費の管理も含めた経理業務全体を効率化したい場合に非常に有効です。
リアルタイムで経営状況を把握し、迅速な経営判断を下したい事業者にとって強力なツールとなるでしょう。
売上データをCSVで出力して手動で管理する
会計ソフトを利用しない場合でも、パソコンで会計データを扱うことは可能です。
Airレジのバックオフィス機能を使えば、期間を指定して売上データをCSV形式でダウンロードできます。



ダウンロードできるデータには、「売上集計」や「会計明細」など複数の種類があり、目的に応じて使い分けることが可能です。
このCSVファイルをExcelやGoogleスプレッドシートなどの表計算ソフトで開くことで、店舗独自の分析や加工、そして会計帳簿への手動入力が可能になります。
この方法は、追加のコストがかからない点がメリットですが、手作業による入力の手間やミスが発生しやすいというデメリットも存在します。
管理方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
会計ソフトとの連携 | 売上データが自動で取り込まれ、入力の手間が省ける。 仕訳が自動化され、専門知識がなくても対応しやすい。 入力ミスがなくなり、会計データの正確性が向上する。 確定申告の作業が簡略化される。 | 会計ソフトの月額利用料がかかる。 初期設定が必要になる。 |
CSV出力による手動管理 | 追加のコストがかからない。 Excelなどで自由にデータを分析・加工できる。 使い慣れた方法で管理できる安心感がある。 | 毎日のデータダウンロードと手入力に手間がかかる。 入力ミスや転記漏れが発生するリスクがある。 リアルタイムでの経営状況の把握が難しい。 |
それぞれの特徴を理解した上で、自店に合った方法を選択することが重要です。


Airレジのパソコン利用と会計に関するよくある質問


Airレジをパソコンで利用するにあたり、多くの方が疑問に思う点をQ&A形式でまとめました。
パソコンからレシートの再発行はできますか?
いいえ、パソコンからお客様にお渡しする取引ごとのレシート(領収書)を再発行することはできません。
レシートや領収書の発行は、会計機能の一部であり、会計操作はiPadまたはiPhoneのAirレジアプリでのみ行えるためです。



もし再発行が必要な場合は、AirレジアプリがインストールされたiPadまたはiPhoneから行う必要があります。
ただし、日々の締め処理で印刷する「点検・精算レシート」については、パソコンのバックオフィスから過去の履歴を確認し、その内容をCSVファイルとしてダウンロードすることは可能です。
WindowsパソコンでもMacでも使えますか
はい、WindowsとMacのどちらのパソコンでもAirレジのバックオフィス機能を利用できます。
Airレジのバックオフィスは、特定のソフトウェアをインストールするのではなく、Webブラウザを通じてアクセスするクラウドサービスです。
そのため、OSに依存しません。



Google ChromeやSafariなど推奨ブラウザを最新のバージョンにしておくことが推奨されています。
これにより、OSの種類を問わず安定した操作が可能です。
パソコンだけでAirレジを始められますか?
いいえ、パソコンだけではAirレジを完全に始めることはできません。
AirIDの登録や、商品登録、売上確認といったバックオフィス機能はパソコンで行えます。
ですが、実際の店舗で会計を行うためには、AirレジアプリをインストールしたiPadまたはiPhoneが必須です。
店舗運営には、会計処理を行うためのiPadまたはiPhoneのご準備が不可欠です。
オフラインでもパソコンで作業できますか?
いいえ、パソコンでAirレジのバックオフィス機能を利用する場合、オフラインでの作業はできません。



バックオフィスは、インターネットを介してサーバー上にある店舗のデータにアクセスし、売上状況の確認や商品情報の編集を行う仕組みです。
そのため、常に安定したインターネット接続環境が必要となります。
なお、iPadやiPhoneのAirレジアプリには「オフラインモード」があり、通信障害時でも一時的に会計処理を続けることが可能です。
しかし、この機能はアプリ専用で、パソコンのブラウザから利用するバックオフィスには適用されません。


まとめ(Airレジはパソコンだけで使うことはできない)
Airレジ(エアレジ)のパソコン利用と会計機能について解説してきました。
- Airレジはパソコンで会計処理できない。
- 会計処理は専用のアプリでしかできない。
- パソコンのバックオフィス機能は管理用。
- 売上分析や商品・顧客管理ならできる。



結論として、Airレジの会計操作はiPadまたはiPhone専用であり、パソコンで直接レジ打ちをすることはできません。
パソコンで利用できるのは管理機能「バックオフィス」のみで、売上データの確認や商品登録、顧客管理が可能です。
日々の売上を会計処理に活かすには、freee会計やマネーフォワード クラウド会計といった会計ソフトとの連携が最もおすすめです。
連携により確定申告までの経理作業を大幅に効率化できるため、ぜひ活用しましょう。