Squareで決済したお客様への返金処理、手数料がどうなるか気になりますよね。
- 返金処理には手数料がかからない。
- 会計時の決済手数料は戻ってこない。
- 高額商品を扱うときには注意が必要。
- キャンセルポリシーなどの設定が大切。
Take結論から言うと、Squareの返金処理自体にかかる手数料は無料です。
しかし、最も重要な注意点として、商品やサービスの販売時に発生した「決済手数料」は戻ってきません。
この記事では、決済手数料が返金されない仕組みから、実際の金額シミュレーション、具体的な返金方法までを詳しく解説します。
Squareの返金手数料は完全無料


Square(スクエア)は、顧客への返金を行う際、事業者(加盟店)が負担する返金手数料は一切かかりません。
全額返金はもちろん、特定の商品のみを返金する場合や、金額を指定して一部を返金する場合でも、返金処理に対する費用は発生しません。
Squareと他の主要決済サービスの比較
Squareと、他の主要な決済代行サービスとの手数料の扱いを比較してみましょう。
以下の表は、返金処理にかかる手数料と、取引時に発生した決済手数料が返還されるかをまとめたものです。
| サービス名 | 返金手数料 | 決済手数料の返還 |
|---|---|---|
| Square | 無料 | 返還されない |
| Stripe | 無料 | 返還されない |
| PayPal | 無料 | 返還されない |
| Airペイ | 無料 | 返還されない |
※上記の情報は各サービスの規約変更により変わる可能性があります。



表からもわかるように、多くの主要サービスで返金処理自体の手数料は無料です。
ですが、次に解説する「決済手数料」は返還されないのが一般的です。
Squareの決済手数料は返金対象外
Squareの返金手数料は無料ですが、一点だけ非常に重要な注意点があります。
商品やサービス購入時に際に発生した「決済手数料」は、返金処理を行っても事業者には返還されません。
例えば、お客様が10,000円の商品をクレジットカード(決済手数料率3.25%と仮定)で購入し、後日その全額を返金したケースを考えてみましょう。



お客様には10,000円が全額返金されますが、事業者がSquareに支払った決済手数料325円は戻ってきません。
つまり、この取引において事業者は325円のコストを負担することになります。
これは、決済が完了した時点で、クレジットカード会社などの金融機関へ支払う手数料が確定するためです。
返金処理はあくまで事業者と顧客間の取引のキャンセルであり、決済システムを利用した事実は残るため、その仲介手数料は発生費用として扱われます。
「お客様への返金手続き」は無料ですが、「売上にかかった決済手数料」は戻らないと理解しておきましょう。
Squareで返金されない決済手数料とは


Squareでは、顧客への返金処理自体に追加の手数料は一切かかりません。
しかし、決済手数料は、たとえ後から取引をキャンセルしても、お店側には戻ってこない仕組みになっています。
売上による決済手数料が戻らない理由
決済手数料が返金されない理由は、「取引を安全に仲介したこと」に対するサービス料だからです。



顧客がクレジットカードや電子マネーで支払いを行った時点で、取引は一度成立します。
その際、Squareはカード発行会社や国際カードブランドに対し、所定の手数料を支払っています。
後日、顧客の都合などで返金処理が発生したとしても、一度完了した決済処理そのものが無かったことになるわけではありません。
Squareがカード会社などに支払った手数料は戻ってこないため、その分が加盟店の負担として残るのです。
これはSquare独自のルールではなく、多くの決済代行サービスで採用されている一般的な仕組みです。
返金時の具体的な金額シミュレーション
実際、加盟店にはどれくらい費用負担が生じるのか、具体的な金額でシミュレーションしてみましょう。
【ケース1】10,000円の商品を全額返金する場合
顧客に10,000円を全額返金した際の、お店側のお金の動きをまとめました。
| 項目 | 金額 | 説明 |
|---|---|---|
| 売上金額 | 10,000円 | 顧客が支払った金額です。 |
| 決済手数料 (3.25%) | 325円 | 売上時にSquareへ支払う手数料です。 |
| 当初の入金額 | 9,675円 | 売上金額から決済手数料を引いた額です。 |
| 顧客への返金額 | 10,000円 | 顧客には支払った全額が返金されます。 |
| 加盟店の実質負担額 | 325円 | 決済手数料分が加盟店の負担として残ります。 |
【ケース2】10,000円の商品のうち、3,000円を一部返金する場合
一部だけ返金する場合も、決済手数料は売上全額(10,000円)に対して計算されるため、負担額は変わりません。
| 項目 | 金額 | 説明 |
|---|---|---|
| 売上金額 | 10,000円 | 顧客が支払った金額です。 |
| 決済手数料 (3.25%) | 325円 | 売上時にSquareへ支払う手数料です。 |
| 当初の入金額 | 9,675円 | 売上金額から決済手数料を引いた額です。 |
| 顧客への返金額 | 3,000円 | 顧客に一部金額が返金されます。 |
| 加盟店の最終的な売上 | 7,000円 | 当初の売上から返金額を引いた額です。 |
| 加盟店の実質負担額 | 325円 | 決済手数料の全額が加盟店の負担となります。 |
返金が発生すると決済手数料分がお店の損失となるので、高額商品やサービスを提供する場合、キャンセルポリシーを設けておくことが重要です。
Squareでの返金処理のやり方と返金にかかる日数


Squareでは、お客様からの返金依頼があった場合でも、簡単な操作で返金処理を完了できます。
操作は店舗で利用するPOSレジアプリ、またはPCなどからアクセスする「Squareデータ」どちらでも可能です。
Square POSレジアプリでの返金手順
日々の会計で使用するSquare POSレジアプリを使えば、数ステップで迅速に返金処理を行えます。
全額を返金する場合と、一部の金額のみを返金する場合で手順が少し異なります。
全額返金する場合
購入された商品をすべて返品される場合など、決済金額の全額を返金する際の基本的な手順は以下の通りです。
- Square POSレジアプリ画面下部メニューから「取引履歴」をタップします。
- 返金したい該当の取引を選択し、詳細画面を開きます。
- 内容を確認し、画面の右上にある「次へ」ボタンをタップします。
- 返金の理由を選択し、再度「払い戻し」をタップすると処理が完了します。
一部返金する場合
複数商品の一部だけを返品する場合や、特定の金額のみを返金したい場合は、一部返金機能を利用します。



ただ、iDやQUICPayなど、一部返金に対応していない決済方法もあるため注意が必要です。
- Square POSレジアプリ画面下部メニューから「取引履歴」をタップします。
- 返金したい該当の取引を選択し、詳細画面を開きます。
- 返金する商品を選択、または返金する金額を指定します。
- 内容を確認し、画面の右上にある「次へ」ボタンをタップします。
- 返金の理由を選択し、再度「払い戻し」をタップすると処理が完了します。
ブラウザのSquareデータからの返金手順
オフィスのPCなどからでも、ブラウザでSquareデータにログインすれば返金処理が可能です。
手順はPOSレジアプリとほとんど変わりません。
- ブラウザでSquareデータにログインし、「請求書と支払い」を選択します。
- 表示された取引履歴の中から、返金したい取引を見つけてクリックします。
- 「•••」>「払い戻し」の順に選択します。
- 「商品を払い戻し」 または「金額を払い戻し」を選択します。
- 商品や全額を設定し、返金の理由を選択後、「返金」をクリックして完了です。
お客様への返金が完了するまでの期間
加盟店側で返金処理が完了しても、即時にお客様の口座へお金が戻るわけではありません。



Squareがカード会社などへ返金依頼を送信し、その後各社で処理が行われるため、お客様の明細に反映されるまで一定の時間がかかります。
支払い方法ごとの一般的な所要期間は以下の通りです。
| 支払い方法 | 返金完了までの目安期間 |
|---|---|
| クレジットカード | 2~7営業日 |
| デビットカード | 数日~最長60日程度 |
| プリペイドカード | カード発行会社により異なる |
| QRコード決済 (PayPayなど) | 手続き後24時間以内 |
特にクレジットカードの場合、カード会社の締め日をまたいで返金処理が行われると、一度利用代金が引き落とされた後、翌月の利用明細で相殺されることがあります。
お客様から返金時期について質問があった場合、利用しているカード会社によって反映までの期間が異なることをお伝えするとスムーズです。
Squareで返金可能な支払い方法の種類


Squareでは、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済など、様々な支払い方法で返金に対応しています。
しかし、どの決済手段を利用したかによって、全額返金のみ可能なケースや、一部返金・商品単位での返金もできるケースなど、対応範囲が異なります。
各支払い方法の返金対応一覧表
決済方法ごとの返金対応の違いを以下の表にまとめました。
特に一部返金や商品ごとの返金に対応しているかどうかが、運用のポイントとなります。
| 決済方法 | 全額返金 | 一部返金・ 商品ごと返金 | 備考 |
|---|---|---|---|
| クレジットカード | 最も柔軟な返金対応が可能です。 | ||
| iD QUICPay | 全額返金のみ対応可能です。 | ||
| 交通系電子マネー | システム上で返金はできず、現金対応が必要です。 | ||
| PayPay d払い au PAY メルペイ Alipay+ WeChat Pay | 柔軟な返金対応が可能です。 | ||
| 楽天ペイ | 全額返金のみ対応可能です。 |



このように、Squareでは多くの決済手段で返金が可能ですが、その方法は一律ではありません。
お客様から返金の申し出があった際にスムーズに対応できるよう、ご自身の店舗で利用している決済方法の返金ルールを事前に確認しておくことが重要です。
クレジットカード決済の返金
主要なクレジットカードブランドでの決済は、柔軟な返金対応が可能です。
全額返金はもちろん、「購入商品のうち1点だけを返品したい」といった商品単位での返金や、「10,000円のうち3,000円だけを返金する」といった一部返金にも対応しています。
Square POSレジアプリまたはブラウザのSquareデータから、簡単な操作で処理を完了させられます。
電子マネー決済の返金
電子マネー決済の返金は、種類によって対応が大きく異なります。
特に、iD、QUICPayと交通系電子マネーでは注意が必要です。
iD / QUICPay(クイックペイ)
iDやQUICPayで支払われた取引の返金は、全額返金のみに対応しています。
一部返金が必要な場合、一度取引全体を返金処理し、再度正しい金額で決済していただく必要があります。
交通系電子マネー (Suica, PASMOなど)
SuicaやPASMOといった交通系電子マネーによる決済は、Squareのシステムを通した返金に対応していません。
そのため、お客様へは現金で直接返金する必要があります。



この際、決済時に発生した決済手数料は加盟店側の負担となり、戻ってこない点に注意が必要です。
店舗のレジ現金と売上データに差異が生じるため、別途記録・管理することが推奨されます。
QRコード決済の返金
PayPayやd払いなど、多くのQRコード決済が返金できますが、ブランドによって一部返金の可否が異なります。
| 決済方法 | 全額返金 | 一部返金・ 商品ごと返金 | 備考 |
|---|---|---|---|
| PayPay d払い au PAY メルペイ Alipay+ WeChat Pay | 柔軟な返金対応が可能です。 | ||
| 楽天ペイ | 全額返金のみ対応可能です。 |



また、決済から返金処理が可能となる期間がブランドごとに定められているため、注意が必要です。
例えば、楽天ペイは60日、au PAYは90日、d払いは180日、PayPayなどは1年以内と期間が異なります。
Squareの返金処理に関して注意するポイント


Squareの返金手続きは簡単で、加盟店側に返金手数料がかからないという大きなメリットがあります。
しかし、トラブルなく返金処理を完了させるには、知っておくべきいくつかの重要な注意点が存在します。
返金処理には1年の期限がある
Squareのシステムを通じて返金処理ができるのは、原則として元の決済が行われた日から1年以内です。



この期間を過ぎてしまうと、Square POSレジアプリやブラウザのSquareデータ上では返金操作ができなくなります。
万が一、1年を過ぎてからお客様に返金する必要が生じた場合は、銀行振込や現金手渡しなど、別の方法で対応する必要があります。
| 決済手段 | 返金期限 (Squareでの処理可能期間) |
|---|---|
| 楽天ペイ | 決済日から60日以内 |
| au PAY | 決済日から90日以内 |
| d払い | 決済日から180日以内 |
| PayPay | 決済日から1年(365日)以内 |
| メルペイ | 決済日から1年(365日)以内 |
| Alipay | 決済日から1年(365日)以内 |
| WeChat Pay | 決済日から1年(365日)以内 |
| クレジットカード | 原則、決済日から1年以内 |
ただし、一部QRコード決済では、事業者によって返金可能な期間が1年より短く設定されている場合があるため、個別に確認することが推奨されます。
一部の電子マネーは現金での返金が必要
Squareでは、一部の電子マネーはシステムでの返金に対応していません。
具体的には、SuicaやPASMOといった「交通系電子マネー」で支払われた取引は、Squareのシステムでは返金処理ができません。
そのため、お客様へは現金で直接返金する必要があります。
この場合、決済時に発生した決済手数料は戻ってこない点にも注意が必要です。



また、「iD」と「QUICPay」については、全額返金のみ可能で、一部返金には対応していません。
もし一部だけ返金したい場合、一度全額を返金処理した上で、改めて正しい金額で決済し直す必要があります。
一度処理した返金のキャンセルは不可
Squareで一度実行した返金処理は、いかなる理由があってもキャンセルはできません。
これは非常に重要な点で、もし誤った金額を入力してしまったり、間違った取引に対して返金処理を行ってしまった場合でも、その操作を元に戻すことは不可能です。



操作ミスを防ぐためにも、返金ボタンを押す前には、対象の取引内容と返金額を複数回確認し、慎重に操作を行うことが求められます。
万が一間違えてしまった場合は、お客様に再度決済をお願いするなど、別の対応が必要となります。
まとめ(Squareは返金手数料が一切かからない)
Square(スクエア)の返金手数料について詳しく解説しました。
- 返金処理には手数料がかからない。
- 会計時の決済手数料は戻ってこない。
- 高額商品を扱うときには注意が必要。
- キャンセルポリシーなどの設定が大切。



結論として、Squareで返金処理を行う際の手数料は完全に無料です。
しかし、商品やサービスの販売時に発生した決済手数料は、返金処理を行っても事業者側には戻ってきません。
決済手数料が返金されない理由は、この手数料がクレジットカード会社などの決済ネットワークを利用するための費用であり、取引が成立した時点で発生するものだからです。
そのため、後から取引をキャンセルしても、一度発生した手数料は事業者の負担となります。
これらのSquareの返金ルールを正しく理解し、お客様への対応に備えることで、よりスムーズで信頼性の高い店舗運営を実現しましょう。

